スーパースターになったつもりで

Hey!Say!JUMPとSixTONESとあいつと俺と

嵐が我々にもたらしたもの〜新しいお別れの形と開戦の合図〜

 

2019年1月27日、日本列島に激震が走った。

 

嵐、2020年末をもって活動休止

 


この衝撃のニュースに人々は震え、嘆き、叫び、街は阿鼻叫喚の渦と化した。
「何故」「どうして」「陰謀か?」
様々な悲鳴と憶測が飛び交う中、その会見は開かれた。


思えば、これまでアイドルとの別れはいつも突然だった。そして本人たちの口から何かが語られることも少なく、私たちは突きつけられた現実を静かに受け入れ、悲しみに暮れるしかなかった。ワイドショーや週刊誌で取り沙汰され、様々な憶測や非難が飛び交う毎日。報道が落ち着いてくるころには、はじめからそんなアイドルなど存在しなかったかのように触れられなくなってゆく。
そして、やたら物分かりのいいファンが「いつかまた○人で…」という淡い期待にすがっているファンを叩き、お花畑と罵り、ファンの間にも決定的な対立構造が生まれる。
ここは地獄かよ…
余談だが、私は前者のような妙に達観したファンが大嫌いである。強がってんじゃねえオラ涙拭けよオタク!と言ってやりたい、いつだって。しかし、人の意見は千差万別。違っていて当然なのである。

アイドルの解散、活動休止、メンバー脱退にこういったものはつきものであり、結局私たちファンは、真実や本人たちの真意には蓋をされたまま、綺麗な思い出を胸に粛々と日々の生活を送るしかなかった。
そして数年後、元メンバーがバラエティなどで冗談交じりに少しでも当時のことを言及してくれれば万々歳。そういうものだと思っていた。


しかし、今回の嵐の活動休止会見はそれらを覆してくれた。

アイドルが本音をきちんと公共の場で語ってくれること。しかも活動休止といったセンシティブな内容について自らの思いを発信してくれたことに、オタクは悲しみつつも安心し、納得できたのではないだろうか。
また、会見によってメンバー達の「活動休止」への考えについての共通認識が生まれたことにより、ファン同士の諍いや、憶測報道合戦は最小限に食い止められたのではないかと思う。さらに休止まで2年の猶予を設けてくれるとは。
自分は嵐ファンではないため詳しいことは語れないが、かつて推しグループの分裂や、突然のメンバー脱退を味わった身としては非常に羨ましい会見であった。
嵐半端ないって…活動休止の会見なのにめっちゃ明るいもん…会見後、爽やかな風吹き渡ってたもん…
どうやったってネガティブな響きしかない、絶望すら伴うトップアイドルの「活動休止」が、むしろポジティブなものにさえ思えてくる…
そんな会見だった。


辛い時、私たちは何度アイドルに助けられたわからない。しかし、私たちは彼らが本当に辛い時、彼らを救ってあげることはできない。それはSHINeeのジョンヒョンが自殺してしまった時、痛いほど思い知った。
だからこそ、辛いな、おやすみしたいなと思った時には無理せず休養してほしい。
それができる環境になりつつあることは、本当に喜ばしい変化だと思う。


VIVA!働き方改革!!!!!!


結局はこれです。
堂々と、俺たちは休むぞ!!と言える風潮。
少しでも、アイドル達が生きやすい世の中になってほしいと思う。

 

そしてこの嵐活動休止は、ポスト嵐をめぐるアイドル戦国時代の幕開けだと感じている。

2020年の休止後、嵐に代わって国民的アイドルのポジションを担うのはどのグループなのか?!

正直、嵐の抜けた穴を埋められるほどのアイドルは、現状日本にはいないというのが大半の意見だろう。

だからこそ!!!!むしろこれはチャンスなんだと!!中堅、若手、事務所を問わず、ポスト嵐の座をかけて存分に競争を激化させてほしい。その闘争本能、今こそ見せつけてくれよ!!

この状況は、2009年の東方神起分裂・活動休止に伴い、ポスト東方神起を巡って巻き起こった第二次K-popブームを彷彿とさせる。その後ブームは2.3年続くが、あの頃はマジで日韓全体がどうかしていたと思う。当時からどうかしてる感になんとなく気づいてはいたが、各グループが第二の東方神起を目指して半ば無理やり捻り出した斬新なオリジナリティとコピーで日本の音楽シーンに進出してくる様は凄まじかった。バンパイア系アイドルって何だよマジで。とにかく「絶対に一山当ててやる」という気概を各グループから感じたのである。

あのエネルギッシュに凌ぎを削りあう様は、異様と言えば異様だったが、確かに力強い輝きを放っていた。ぜひ、あのアイドルたちのギラギラした闘いを国産アイドル達でもう一度見せてほしい。

 


というわけで、闘いの火蓋は切って落とされた。

天下一アイドル武闘会、開幕です。

ファイッ!!!!!!!!!!